議会質問
個人質問‐山本 力
民主・立憲フォーラムの山本 力でございます。
ただいまから個人質問を行わせていただきます。
まず、吹田市史について質問いたします。吹田の歴史につきましては様々な文献や資料があります。吹田市立博物館でも多くの歴史関係資料、刊行物を所蔵しておられます。その中でもまず、思い浮かぶのは吹田市史があります。1975年から1990年にかけて当時の市長公室・市史編さん室が発刊された、この吹田市史は古代から近現代(昭和43年)1968年までの吹田市の歴史・市史について克明に解説をされており、これまでに吹田市が刊行してきた吹田市歴史の代表的刊行物となっているように思っております。吹田市史は平成2年の第1巻本文編をもって、全8巻の完結となっております。この第1巻冒頭の当時の榎原市長さんの御挨拶文では、市域の急速な発展により史料の消失や散逸が著しい状況の中で、市史刊行により、後世の人々に先人のたどった歴史を詳しく正確に伝え得るものと確信している。吹田の、明日の吹田を開く礎になれば幸甚云々とあります。
市議会での質問でも吹田市史での記述を参考にさせていただくこともございます。改めて、この吹田市史の保存、また、吹田市史の活用、学術的位置づけについてはどのようなものなのかお聞かせをください。現在、この吹田市史の閲覧、は図書館、博物館では貸出しは図書館で可能ですが、新たな個人所有は困難なようです。このようなことから以下、2点提案したいと思います。
一つ。電子図書として閲覧できるようにしてはどうでしょうか。資料関係を含めた全8巻となると膨大な量になるので、まとめられた内容の第1巻からでも電子化できないかと考えます。
2点目。この吹田市史の続編、ただし、1968年から現在を吹田市100年の歩みとともに今後、作成するこの検討を始め、資料収集に着手してはどうかと考えますが、いかがでございましょうか。
2040年には吹田市は100周年を迎えます。2年前、ちょうどコロナ禍の始まりの影響を受けた、令和2年(2020年)4月に吹田市制施行80周年を迎えた余韻もまだある中、100周年というと、まだ先のことのように感じられますけれども、当然、近い将来、100周年記念事業について企画していくようになります。その企画内容は今、議論いたしませんけれども、いずれにせよ、100年を振り返っての吹田市の歩みのアーカイブ、保存記録の整理、また、記念誌の作成もしていくようになるでしょう。温故知新・故きを温ねて新しきを知るということもあります。学校教育での活用や、生涯学習の資料などにも活用できます。記念事業の一つとして、これまでの吹田市100年の歩みを作成してはどうかと私は思っおります。
また、これは私の所感であり、質問ではありませんが、吹田市議会50年史の続編も検討してはどうかと考えております。吹田市議会50年史(記述編・資料編)は平成2年(1990)4月に発刊されております。
来るべき2040年の吹田市100周年に向けて、吹田市議会史、続編、1990年からの市議会史を主な内容としての発刊について検討すべきと考えます。2040年まであと18年の現在に当たり、そのための資料収集、整理、1990年から現在、に先行して着手していくことは必要ではないかなというふうにと考えております。
2番目の質問。吹田市自転車利用環境整備計画中間見直しについて質問いたします。
先日、吹田市自転車利用環境整備計画中間見直しが配られましたので、拝見いたしましたけれども、現状の吹田市域における自転車環境についての課題について改めて認識をいたしました。私が市民の方々からいただく相談、要望でも、自転車に関する項目は比較的多いです。
まず、1点目は安全走行の啓発について、2点目は駅舎区域での自転車置き場の増設について、3番、シェアサイクルの充実などがあり、これまでにも市議会の質問で取り上げてまいりました。今般の本計画見直しにおいてもこれら課題に対する目標及び実施スケジュールも掲げられていますので、その推進に期待をしております。改めて、自転車事故の防止対策と通行ルール遵守啓発推進についての今後の具体の取組、力を入れられる項目についてお聞かせをください。また、本計画では駅舎近辺での自転車駐車場について潜在的な市民ニーズの把握はどのようにきめ細かく考えられ、施策としていかれるのかお聞きをいたします。この中間見直しで自転車駐車場の不足している駅における自転車駐車場の整備についての施策で、小規模分散型配置により確保ということや、大阪市での民間活用による歩道上の自転車駐車場整備の例も紹介しておられることは評価いたしますけれども、今後吹田市でも実現できることを期待しております。
3番目の質問、図書館についてお伺いをいたします。
今年の3月に、吹田市立図書館に関する市民アンケート調査報告書が私どもに配付されました。市内でのハード面での図書館整備は一定整備されてきた中で、今後10年間のソフト事業をどのように展開していくのか、図書館活動の指針となる仮称吹田市立図書館サービス基本計画の策定を予定しているので、市
民アンケートを実施されたということで、このように市民の意見、要望を集約していくことは大切なことと思っております。
アンケートでの図書館の役割として、生涯学習の支援に期待する声も多く、また、サービス面では無人のサービススポット、貸出し・返却の設置といった項目もあります。さらに、大型の総合図書館整備を望む声もあります。これらの声から、これから望まれる図書館間像というものが想定されてくるものと考え
てます。中央図書館については当面、耐震化が完了したとはいえ、将来的には生涯学習施設と複合した総合図書館の実現も期待しておられるように思っております。これらの点については今後の仮称吹田市立図書館サービス計画やこれからの図書館整備構想に反映していけるのか御所見をお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わります。ありがとうございます。
【地域教育部長 答弁】吹田市史と図書館について
まず、地域教育部から、吹田市史と図書館に関する御質問についてお答え申し上げます。
まず、吹田市史は、市制施行30周年記念事業として編さんされ、市民の方への閲覧にも供するとともに、本市の貴重な歴史資料でありますので、全巻を博物館及び図書館で蔵書・保存しております。市史の活用につきましては、生涯学習の研究資料等として博物館及び市立図書館での閲覧等が可能であり、市域の歴史、民俗、美術を通読できる図書として利用されているものと考えております。学術的な位置づけでございますが、市史の執筆者は、編さん当時に考古学、歴史学、民俗学、美術の分野において第一線で活躍されていた大学教授などの研究者であり、学術的にも非常に価値が高く、現在においても、市域の歴史研究を行う上での基本書となるものと考えております。市史の電子図書化につきましては、利便性の向上につながるものと考えており、今後、著作権や掲載写真、図版の版権などの問題を整理しつつ、検討してまいります。市史の続編につきましては、完結から32年が経過し、博物館では市制70周年を機に、市
史以後の歴史を加えながら、わかりやすい吹田の歴史年表編を平成20年(2008年)、本文編を平成22年(2010年)に刊行いたしました。博物館の機能の一つに、資料の収集と保存があり、開館以来、市域の歴史に関する資料を収集してまいりました。遺跡の新たな発掘成果や歴史資料の新発見もあり、今後も引き続き、市域の資料収集に努め、それらの蓄積による新たな歴史的知見を加えた市史続編の刊行について、今後、検討してまいります。
次に、図書館に関する市民アンケート調査報告につきましては、図書館サービスに反映するための基礎資料として作成したものでございます。
図書館のハード整備につきましては、中央図書館の耐震改修や健都ライブラリーの供用開始、現在進行中の江坂図書館と北千里分室の拡充・再整備により、一定整理できたものと考えております。今後のソフト事業については、子供から大人までを対象とし、多世代の課題解決に役立つ生涯学習施設として基本的な役割を果たしてまいります。また、来館せずに利用できるサービスとして電子図書の提供を開始し、社会情勢の変化等に、柔軟かつ迅速に対応していける図書館として、(仮称)吹田市立図書館サービス基本計画の中で、その役割を示してまいりたいと考えております。
以上でございます。
【土木部長 答弁】自転車利用に関する数点の質問について
土木部にいただきました自転車利用に関する数点の質問について御答弁申し上げます。
初めに、自転車事故の防止対策については、現在、警察と協力して、小学校高学年向けに自転車に関する基礎知識や道路上の潜在的な危険などについて講話をした後に、実技として模擬的な交通環境の中で、正しい乗り方の安全教育を行っております。また、令和元年度(2019年度)には、公益法人吹田市シルバー人材センターの要請により、高齢者向けに、阪急南千里駅前まるたす広場にて新たに実技を含めた講習会を行い、好評ではありましたが、近年はコロナ禍の中、実施できておりませんが、今後関係部局と連携し取り組んでまいります。
また、昨今の自転車利用者の増加や、自転車の多様化が進む状況の中、幼児や中・高生、社会人へと安全教育の対象をさらに広げ、各世代に正しい自転車の乗り方を身につけてもらい、自転車事故を防止する必要があるものと考えております。また、これらの安全教育の手法については、体験意識が残る実技を組み入れたものが効果的と考えており、外部委託も含め、今後具体的に検討してまいります。
次に、駅舎近辺での自転車駐車場の潜在的な市民ニーズの把握については、まずは現状の利用実態により判断を行い、状況によっては今後、需要予測も含め、必要な調査や内容について検討し、自転車駐車環境の向上に取り組んでまいります。
以上でございます。
2回目の質問を行います。意見とさせていただきますので、よろしくお願いします。
まず、吹田市史についての提案について、1、電子図書化、また、二つ目、市史続編についての刊行について質問いたしましたが、今後検討していかれるということで、前向きな御答弁をいただきました。ありがとうございます。今後の取組に期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
2点目の自転車安全利用についてでございますが、安全、啓発、教育について、今後とも様々な観点に基づいて継続して取り組んでいかれることを要望いたします。以上で質問を終わります。ありがとうございます。
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