議会質問
個人質問‐川本 均
皆さんおはようございます。民主・立憲フォーラムの川本 均でございます。個人質問をさせていただきます。
まずフラワーロード、市道穂波芳野町線についてお伺いをいたします。本市では、道路の機能面の整備と、道路をさらに市民生活の充実につなげたいという行政と市民の方々の思いが一致して、沿線の住民の方々に日常生活において道路に親しみと愛着を持っていただくため、平成10年(1998年)から市民会議を開催するとともに、愛称募集を行い2,600点以上の応募をいただいた中から、平成13年(2001年)に、市内の主要な24路線に愛称名をつけられ、道路愛称マップみんなで選んだ吹田のみちが作成されました。それがこれです。それぞれの名称は、地域の特性を生かした事柄を軸に、親しまれるようなすてきな愛称名が選ばれました。その代表的な道が藤白台の三色彩道であり、街路樹が春の新緑、秋の黄葉、初冬の深紅と季節ごとに3色に変化する彩りとなって、道行く人を楽しませてくれています。
しかしながら、一方では、路線の起終点が、穂波町から豊中市との市境界を流れる高川までの区間の市道穂波芳野線はフラワーロードと命名され、過去数回にわたり部分的に整備が進められ、一部の区間はフラワーロードらしい整備をされていますが、全体を俯瞰すると現状は決して、フラワーロード」とは思えない道路形態であります。このフラワーロードは、今年度から遊歩道として整備を予定されている糸田川右岸の広芝町1号線と交わり、将来、糸田川上流の、上の川沿道整備や遊歩道計画につながることになります。さらに、道路愛称名、雉子鳴き道や江坂ポプラ通り、イーストサイドストリート、ウエストサイドストリートともつながっており、このフラワーロードを市南部のコミュニティ道路の重要路線として、各路線とつながりを持たせる仕組みで再整備を進めることで大きく事業効果が高まり、つながる各路線も含めて市民に親しみや愛着を持っていただくことになり、それがひいては地域の環境や良好なまちづくりに寄与できるのではないでしょうか。担当部局の御所見をお聞かせをください。
次に、緑化の推進についてお伺いします。都市における緑は、人が適正な保全・整備・管理を行うことで、都市環境の維持・改善機能、防災・減災機能、景観形成機能、健康・レクリエーション機能、生物多様性保全機能等といった多様な機能を発揮します。また、緑の活用をきっかけとして、交流、安心、商業・観光、福祉、教育・文化等の多様な分野の活動が活発化し、地域コミュニティの育成や地域の魅力を高める効果が注目されております。本市では、都市の貴重な緑を保全し、緑化を推進するために、平成23年3月に第2次みどりの基本計画を策定され、総合的、計画的なみどりのまちづくりを進めてこられ、平成28年8月に、緑をめぐる大きな社会情勢の変化や、法制度の変更などを踏まえ、第2次みどりの基本計画の改訂版が策定され、みどりの将来像の実現に向けて、市民・事業者・行政の連携・協働と地域特性に応じた創意工夫の下、4つの基本方針、みどりを継承する、みどりを生み出す、みどりを活かす、市民参画・協働によりみどりのまちづくりを進めるに基づき、みどりのまちづくりを進めておられます。
本市の緑は、住宅地の増加や市街地の整備や開発が進み、既存の緑が失われて、さらに、近年、企業所有地における宅地開発や千里ニュータウンでの、集合住宅の建て替えや戸建住宅の宅地分割による住宅建設により減少傾向にあります。市内全域の緑被率も低下しているのではないでしょうか、現状をお聞かせください。第2次みどりの基本計画での将来目標で、緑被率30%、緑地面積割合20%が掲げられていますが、目標達成は大丈夫なのでしょうか、お聞かせをください。緑被率向上のための施策の推進も重要ですが、第2次みどりの基本計画の緑地保全配慮地区候補に掲げられている11地区の地区設定を行い、緑地保全施策に取組むべきではないでしょうか、緑地の保全についての担当部局の御所見をお聞かせください。また、11地区の地区設定のめどについてもお聞かせをください。
次に空き家対策ついてお伺いいたします。近年、地域における人口減少や既存の住宅・建物の老朽化、社会的ニーズ、産業構造の変化に伴い、空き家が年々増加しております。空き家の中には、適切な管理が行われず放置されているものが多く、こうした管理不全の空き家が安全性の低下、公衆衛生の悪化、景観の阻害等、多岐にわたる問題を引き起こしております。このような状況を踏まえ、国において、適正な管理が行われず、地域住民の生活環境に深刻な悪影響を及ぼしている空き家等への対策と、空き家等の活用促進に関する施策を総合的に推進するため、空き家等対策の推進に関する特別措置法が、平成27年5月に施行されました。本市では、これらの経緯を踏まえ、空き家等の問題の解決に向けた施策を推進するために、吹田市空家等対策計画2020を策定し、本格的に空き家対策に取り組んでおられると承知しているところであります。しかし、空き家の数は増加傾向にある上に、特定空家に対する措置や長屋の空き家住宅への対応等、進みにくい課題も多くあります。また、空き家の利活用によるまちづくりや中古住宅流通市場の活性化など、空き家対策をさらに充実、スピードアップを図るためには、さらなる情報の共有、民間との連携強化による取組を充実させることが必要であります。加えて、平成30年6月に発生しました大阪北部地震や9月の台風第21号の自然災害により、周辺に悪影響を及ぼすおそれがある空き家が増加したのではないでしょうか。今後は、自然災害時の空き家の対策についても重要な課題になると考えております。そこで数点お伺いをいたします。
1つ目、現在の空き家数をお聞かせください。2つ目、コロナ禍において現在取り組まれている対策についてお聞かせをください。3つ目、空き家の発生原因の多くは、適切な管理がなされなかったためで、その理由としては、所有者が遠方居住等の理由で定期的に管理ができない、居住者の死亡や相続人不存在による管理不全等で、空き家が発生してしまった場合、解決が困難で事務量も増加するため、空き家になる前の予防が大変重要であります。一般的に65歳以上の高齢者しか住んでいない持家のことを空き家予備軍といわれています。空き家予備軍になる前の対応についてのお考えをお聞かせをください。4つ目、空き家を解体して更地にしてしまうと、住宅用の特例の適用を受けられるための要件から外れ、固定資産税が一気に6倍になる可能性もあることから、空き家を解体せずに放置されている場合もありますが、空き家対策の一環として全国の各自治体によっては解体費用が助成される制度があります。本市でも助成制度を検討されてはいかがでしょうか、御所見をお聞かせください。5つ目、空き家に関する情報把握、利活用の促進のため、自治会をはじめ各団体との連携の強化についての御所見をお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わります。
【土木部長 答弁】フラワーロード、市道穂波芳野町線について
市道穂波芳野線、愛称フラワーロードにおきましては、市域南部に位置し、豊中市に至る重要な幹線道路でございます。過年度に、景観に配慮し、一定区間で道路改良工事を実施いたしましたが、みんなで選んだ吹田のみち・道路愛称の観点から申し上げますと、名前と合致していない区間も散見されます。今後は、当該道路と現在計画中の広芝町1号線の道路改良、上の川の遊歩道化などを含めて、その連続性と都市環境・景観の改善に配慮することで、さらに、地域におけるコミュニティを相互に結びつけ、まちの機能を効果的・効率的に発揮させていく必要があるものと考えております。
以上でございます。
【理事 答弁】緑化の推進について
緑化の推進について御答弁いたします。市域の緑被率については、おおむね10年の間隔で調査を実施しており、平成25年(2013年)4月調査時点における緑被率の値は、26.1%でございます。
本市の第2次みどりの基本計画(改訂版)の将来目標の実現に向けては、基本施策や重点プロジェクトに位置づけられた民有地に対する助成制度の適用や、南吹田駅周辺緑化重点地区での公園整備に向けた取組等を実施しておりますが、総量目標達成については厳しい状況ではあります。今後は全域市街化区域である本市として、景観面における緑の質的向上策にも取り組んでいきたいと考えております。
また、近年の宅地造成等による緑の減少に対し、緑地の保全施策の重要性は増しているものと認識しており、他市事例を参考に実効性のある保全策が展開できる時点で、地区設定を行いたいと考えております。
以上でございます。
【都市計画部長 答弁】空き家対策について
空き家対策についてでございますが、まず現在の空家数は平成30年度(2018年度)に実施いたしました空き家等実態調査の結果、1,145軒を法定空き家等として把握しておりましたが、これまでに51件が除却されていることを確認いたしましたので、現在は1,094軒となっております。
次に、コロナ禍において現在取り組んでいる対策につきましては、市に相談が寄せられた空き家の所有者等に対して適切な管理をお願いしているほか、そのまま放置すれば倒壊のおそれがある空き家を特定空き家等として認定するなどの対策を進めております。また、本市といたしましては、空き家に関する多種多様な相談にワンストップで対応できる総合相談窓口の創設に向け、不動産関連団体と連携し検討を進めているところでございます。
次に、空き家予備軍への早めの対策といたしましては、今年度に作成を予定しております空き家等の管理に関する啓発用パンフレットを活用し、空き家予備軍の所有者となる高齢者や市に相談が寄せられた空き家の所有者等に対して、財産の活用、継承といった視点も含めた啓発に努めてまいります。
次に、空き家の解体費用などに対する助成制度の検討につきましては、今年度から先進事例及び助成手法の研究に努めているところでございます。
最後に、各種団体との連携につきましては、自治会、吹田市民生・児童委員協議会等の連携体制を確立し、空き家に関する情報発信を拡充することにより、地域の状況把握、利活用の促進を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
御答弁ありがとうございました。議長のお許しをいただきまして2回目の質問をさせていただきます。
緑化の推進において、第2次みどりの基本計画の緑地保全配慮地区候補に掲げておられる11地区の地区設定を行い、緑地保全施策に取り組むべきではないかと。緑地の保全施策についての御所見をお聞きをしましたところ、緑地保全施策の重要性は増しているものと認識しているが、他市の状況、事例を参考に実行性のある保全策が展開できる時点で、地区設定を行うと考えているとの御答弁をいただいております。
本市の市域全域が市街化区域であることから、実効性のある緑地の保全の展開は、非常に私自身も難しいと認識しておりますが、市街化区域がゆえに、開発が進み、緑が失われつつある中で、環境面からも非常に重要な施策の一つであります。改めて、副市長に、緑地の保全施策の展開についての御所見をお聞かせ願います。
以上で、質問を終わります。
【副市長 答弁】緑の保全施策について
緑の保全施策についてお答えいたします。本市は全域が市街化区域である中、緑の重要性がいっそう増していることは十分に認識しております。さらなる緑の保全に向けては、既存制度の活用や地域の緑を守るルールづくりに取り組むとともに、戦略的に緑や水を生かした都市空間の形成を図ることを理念として、今年度、国土交通省により新たに施策として創出されましたグリーンインフラ活用型都市構築支援事業に参画するなど、地域の実情や、社会動向に配慮した様々な取組を行ってまいります。
また、これまでの量的な目標にとどまらず、景観面での緑地的な効果を高めていくなど質的な確保に重点を置いた政策についても、取り組んでまいります。
以上でございます。